
2019.06.27
大人のショーツ姿の着こなしで、ラフで子供っぽい着方をしていませんか? できるオトナ戸賀敬城は衿つきのドレスシャツで、エレガントに着こなしていますよ。シャツイチのスタイルに自信が持てるような、上質なブランド選びも肝心です。
▲ マリア・サンタンジェロ / ワンピースカラーシャツ
▲ ジャブスアルキヴィオ / ショーツ
大人のショーツスタイルに自信が持てないなら、戸賀さんが着用したようなジーロイングレーゼ、リネンなどの夏にふさわしい素材のドレスシャツに、クリース入りのショーツ。足元はレザーのスリッポンでキリッと引き締めて、ベルトとシューズの革質を揃えるのもお約束です。
「Tシャツ&短パンは苦手なんですが、短パンに襟付きのトップスならOKです。足元はオールデンのローファー。ときにはニットを肩がけしてもいいんじゃないかな。ベルトも上質なものをしないと、サマにならないので注意しています。」
ノータイでも、シャツの裾はしっかりパンツにタックインするのが戸賀敬城流。裾出しでラフな着方は、もう10年ほどご無沙汰なのだとか。
「40歳を過ぎたあたりから、裾出しでシャツを着るのはやめました。それとカジュアルなシャツほど、上質なものを着るようにしています。理由は、ノータイで着るシャツは仕立ても素材も良いものじゃないと、シルエットがイマイチだったり、袖が太すぎたりしますから。良いシャツは衿もとの表情が、圧倒的に良いんです。台衿の立ち上がりだったり、衿羽根のロールだったり、シャツの値段に比例するといっていいでしょう。」
ボタンを2つ開けて、リラックスした表情を描いているドレスシャツは、マリア・サンタンジェロのワンピースカラー「マルチェッロ」。タイドアップもノータイもこなせるダブルユースで、今季話題のモデルです。
「今日みたいな大人のノータイ・ショーツスタイルもできるし、タイドアップしてジャケットスタイルもこなせる便利なシャツですね。それに着てみないとわからないと思うんですが、これまでのスーパースリムフィットから、ワンランク大人のシルエットに変更したことで、普通のシャツより胸にボリュームがでる感じになっています。それでいてお腹まわりは生地がそれほど余らない。自然と逆三角形に見せてくれるんです。背ダーツをとらずにこのシルエットを実現しているのは、高い技術力があればこそですね。」
このワンピースカラー、ボタンを開けたとき前立ての裏から衿羽根まで見返しを1枚使うことで、ボディと衿を切り替えすることなくフラットに仕立てられています。これがボタンを開けたときの胸元がきれいに立ち上がる理由です。ノータイのときうれしい仕様ですよね。それに戸賀さんといえば、白またはブルーのシャツを着ているイメージですが、今日のシャツはピンク。そこを指摘すると、じつは以前はピンクを着ることは少なくなかったのだそう。でも年齢とともに着方が変わってきたのだそうです。
「ピンクは色黒の健康的な素肌に似合うので、5月、6月とゴルフに行きまくった自分としてはやっと似合うようになってきた頃かな、と (笑)。若い頃は黒のジャケットとかパンツに合わせて色気出しまくって着ていましたけど、大人になったら白やベージュを合わせて、ほんのり色気を感じさせるぐらいの着方がいいかなと思います。」
ほんのり透け感がある素材はジーロイングレーゼ。カラミ織りと呼ばれるメッシュ風の織り感が特徴的で、凸凹とした表面が素肌に張り付かず汗ばむ季節に快適な生地です。
「この素材は、イタリアの高級シャツブランドでは一般的で、夏のコレクションでは必ずラインナップされています。肌触りがいいし、洗うともっと柔らかくなるんです。イタリアのリッチな大人たちが大好きな素材なんです。この素材でワンピースカラーなら、誰でもシャツ姿が絶対にきれいに見えるはずです。」
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎