
2018.06.18
戸賀さんの得意分野といえば、ファッション、クルマ、時計、そして忘れちゃいけないのがゴルフです。趣味が高じてといいますか、昨秋オファーを受け、ゴルフメディア『BRUDER(ブルーダー)』のスーパーバイザーに就任。それまで、どこか”オヤジ”イメージのつきまとうゴルフを、スマートでお洒落なゴルフに変えるべく活動されています。
「ゴルフ場で半日一緒に過ごすと、相手の人と成りとが一発で分かるんです。見た目は強面の体育会系なのに安全策で刻んで打ってくる人もいれば、普段は低姿勢で寡黙な人なのに大胆なパワーヒッターだったり。腹を割って話そうと食事の席でお酒を酌み交わすのもいいけど、ゴルフならシラフでより人間性が見え、互いがわかりあえます。そういうのって、これから一緒に仕事をしていこうという上での信頼構築に繋がりますよね。だから僕はゴルフを大切にしているんです」
なるほどできる男は、遊んでいるようでしっかりと仕事に大切な人間関係を築いていたのでした。ところでゴルフ人口が減っているとニュースなどで目にするのですが、それでもゴルフするんですか?
「たしかにゴルフ人口は世界的に減少傾向にあります。でもじつは、いまゴルフ場は新たな紳士クラブとして見直されているところもあるんです。名門ゴルフクラブに所属していることで会員同士の友好を深めたり、行き帰りのファッションやクルマを楽しんだりといった、新しい交流の仕方が生まれているんです」。
戸賀さんによれば、一時のバブル時のような狂乱ということはなくとも、新規会員権の価値は上昇傾向にあって、若い経営者の会員数も増えているのだそう。さらにクラブハウスでは、グリーンの上でのウェアだけでなく、ゴルフ場へ行くときの服装やファッション、クルマや時計なども話題に上がり、ゴルフの外のラグジュアリーな世界を楽しむことでそれぞれの趣味や世界観を共有するジェントルマンズクラブのような交流の場となっているのだとか。
「これまでファッション誌に携わってきた僕が、ゴルフウェア以外のファッションや時計、クルマなどを紹介することで、いままでファッション誌を読んでこなかった人たちに真のラグジュアリーをご紹介しています。ここから、ある種のマッチングというお手伝いができるのではないかと思っているんです。実際にゴルフをする富裕な方々は、幅広いライフスタイルの一部にゴルフがあるのですから、ゴルフ以外のことにも興味津々です。ギアにこだわるだけでなく、ファッションも洗練されたブランドを愛用していますし、クルマや腕時計をいくつも所有してシーンに合わせて楽しんでいます。最新の情報や、まだあまり知られていない良質なブランドを紹介できるのは、長くメンズ誌を手がけてきた僕ならできると思うんです」。
▲ BRUDER - 「CLUB ONOFF」が広げてくれる、 ゴルフと人生の上質な愉しみ
『BRUDER』は、これまで一部のオジサンたちが独占してきたゴルフ情報を、もっとスタイリッシュに楽しむための最新情報をファッション、クルマ、時計といったカテゴリーで紹介しています。一般ファッション誌のゴルフコーナーとはひと味違うのは、そのどれもがリッチなゴルファーのための情報だからなのでしょう。戸賀さんを始めスタッフも皆、お洒落にゴルフを楽しむ人たちが手がけています。
「ゴルフファッションとクルマだけだったところに時計を加え、僕がナビゲートするゴルフ談義などコンテンツも充実してきました。PV数を稼ぐことより、成熟した一部の読者に相応しい確かな情報を提供することで、ファッションもクルマも時計も確実に届くよう、今後は記事だけでなくイベントなども展開していければと考えています」。
▲ BRUDER - 戸賀敬城、スーパースポーツマクラーレン570S Spiderを普段使いする
▲ BRUDER - 「CLUB ONOFF」が広げてくれる、 ゴルフと人生の上質な愉しみ
web誌面を見てみると、実際に戸賀さんが体験してきたゴルフウェア&ギア、試乗してきたクルマの紹介、経営者インタビューなど興味深い内容。いままでゴルフをやってみたくとも、オジサンっぽいかな、と思っていた若い経営者に刺さる内容が盛りだくさんです。戸賀さんが知るラグジュアリーな世界を紹介することで、読者をおもてなししたいという気持ちが記事から滲んでいます。
「富裕層の方々はモノの紹介記事だけでなく、その先のコトを求めています。ただ情報を発信するだけではなく、その先を期待させるメディアでありたいと思っています。今後はB.R.ONLINEとも、何か一緒にできないかと模索中ですので、お楽しみに!」
戸賀 敬城 さん
1967年、東京生まれ。編集者。ハースト メンズ メディア ブランド アンバサダー。その他、多くのメディアや、ファッション、車、時計、ビューティー用品など、様々な有名ブランドのディレクターやアンバサダーを兼任している。
学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン「ビヨンド」元編集長(ハースト婦人画報社)
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