
2021.05.06
服選びが変わるように、アイウェア選びだって時代に合わせて変わっていって当然です。例えばそれはライフスタイルの変化とともにスタイルが変わりつつある今、昔ながらの定番・名品サングラスが似合わないなって感じていませんか? 普段メガネを常用している方も、選び方を再考する頃かも知れません。そんなお話を、戸賀さんに伺ってきました。
▲ ブラン / セルフレーム サングラス
▲ バグッタ / リネン ブルゾン
陽射しが強まる季節、サングラスは機能的にもファッション的にも必需品ですが、最近手持ちの定番サングラスが、似合わないかもと感じることがあります。それに普段掛け慣れていないと、なんとなく浮いてしまうような気がするんですよね。戸賀さんのサングラス選びは、どうされているのでしょうか?
「俺も普段サングラスを掛け慣れていないほうだから、わりと慎重に選んでます。掛けるのは主に運転するときぐらいだからね。顔とフレームサイズが合ってないと、サングラスだけ浮いちゃうし、フレームの形状だけでなく、リムやテンプルの太さとか素材も気になるよね。」
たしかにクルマから降りてきたときの戸賀さんはサングラス姿のイメージですが、仕事のときや食事の席で、サングラスのイメージはないですね。いつでも、どこでもサングラスがもう顔の一部なんじゃないかと思える方もいますが、戸賀さんはそういうところ、しっかり気遣っているのでしょう。
「でもやっぱり、福井県鯖江のフレームが日本人に似合うと思う。ここのところ愛用しているのは日本人デザイナー&鯖江製のBLANC..。ここでも何度か紹介してるよね。去年買ったのはネイビーのスケルトンフレームに薄めのネイビーレンズを入れたんだ。セルフレームは、顔が重く見えるような気がしてクリアフレームを選ぶことが多いかな。」
なるほどスケルトンフレームや視線が見えるカラーレンズは、表情がわかりやすいのでコワモテにならず、目を見て話しやすい雰囲気ですし、初対面の人でも印象が悪くないですね。視線のわからないサングラスの人とは、どこを見て話せばいいのか、こちらが緊張してしまいます。
「定番、名品もファッションと同じように進化しないといけないよね。それに日本人にはサングラスって遊び人のイメージがあって、それを逆手に使うこともあるんだけど、いまの時代はあらゆる意味でまともなほうが絶対いい。それにファッション的にも、いまはクリアフレームのほうが合うんだよね。そのあたり、もうちょっと話してもいいかな?」
上段左から
▲ ブラン / BIO PLASTIC セルフレーム サングラス
▲ ブラン / コンビフレーム サングラス
▲ ブラン / チタンテンプル サングラス
下段左から
▲ ブラン / セルフレーム サングラス
▲ ブラン / セルフレーム サングラス
「いまの時代はファッション的にも、クリアフレームが似合う」という戸賀さん。たしかにライフスタイルもファッションも大きく変革期を迎えているなか、サングラス選びも変わってきますか?
「かっちりしたスーツに合わせるなら、クラシックなメタルフレームや黒縁のセルフレームだけど、さすがにちょっと重たいかな。今ってオンもオフもカジュアル主体だから、選ぶならクリアセルのほうがオールラウンド。とくにリネンのシャツを羽織るようなリラックスカジュアルのときは、クリアのほうが清涼感もあっていいよね。」
ファッションスタイルが変わっていくように、サングラスもアップデートが必要です。定番だとか名品だからといって、昔のままのフレームデザインというわけにはいかないですよね。
「形もスクエアよりラウンド系のほうがハマるよね。それと比較的使いやすのはコンビフレーム。リムがセルでテンプルがメタルなハイブリッドなフレームは、スタイルを問わずに使えそうだし、クリアレンズを入れてメガネにしても知的に見える。サングラスはクリアセル、メガネならコンビ、これが新しいアイウェア選びじゃない?」
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎