
2025.09.11
男のスタイルメイクを左右するのは「ボトムス」です。パンツが変わるだけで全体の雰囲気は一気に更新されるだけに、パンツ選びは真剣勝負です。今季の戸賀敬城さんは、自身が愛用するgiabsarchivioの新作のなかから、ジャージー素材のコレクションに注目しています。
▲ ジャブスアルキヴィオ / DANTE700/P-A5785 ¥40,700
「男の服の中でもっとも重要なアイテムはパンツ」と言い続けてきた戸賀さん。今季の新作パンツチェックにも余念はありません。愛用するジャブスアルキヴィオがリリースする多彩な新作の中から、ピックアップしたのはジャージー素材のコレクション。さっそく試着大会がスタートしました。
一着目にピックアップしたのは「DANTE」。グレンチェックの柄パンです。
「ジャケットで柄を取り入れるスタイルが注目されてるけど、なんだかんだ言っても誰もがクローゼットに持ってるジャケットって無地が多いと思うんだ。無地ジャケには今季、ぜひとも柄パンを合わせてほしい。それにグレンチェックって、なんだかちょっと新鮮じゃない? クラシック過ぎるのは、どうかと思うけど、ジャージー素材になるとリラックスしたムードで穿けるし、穿き心地もスポーティだよね。」
両サイドのゴムシャーリングはこのブランドの人気定番「MASACCIO」譲り。1プリーツで腰まわりに余裕を持たせつつ、膝下はすっきりとテーパードして美脚なシルエットを描きます。浅めのクリースがジャージー素材の軽快さを程よく引き締めながら、プリントではなく編みで表現したグレンチェックに微起毛が乗り、クラシック味を抑えながら新鮮な仕上がりです。
「最近、スポーツカーもグレーが人気。そういうのもあって、グレスラが気になるというのが今年の気分なんだよね。無地のトップスに柄パンツを合わせると、コーディネート全体がパッと映えるし、ボトムスで遊ぶほうが断然バランスがよくなる。柄を攻めるなら、パンツから始めるのはおすすめです。」
▲ ジャブスアルキヴィオ / DANTE700/P-A5771 ¥37,400
もう一本の「DANTE」は、シアサッカー風のストレッチコーデュロイ素材。オフホワイトの色味も、戸賀さんが目を止めた一因ですが、細畝を表現した「テクノコール」と呼ばれるストレッチ素材は、伸縮性に富みながらもシルキータッチ。従来のコーデュロイとは一線を画すモダンな雰囲気を漂わせます。
「野暮ったい印象が拭えなくて、コーデュロイって苦手だったんだ。でもサッカーストレッチになると全然雰囲気が違うね。細畝だし、むしろモードな感じすらある。しかも戸賀の大好物の白。穿き心地は快適だし、見た目にもリラックス感もあって、コーデュロイとはまったく別物だよね。」
やわらかな素材が生む自然なドレープは、エレガントにもカジュアルにも対応。コーデュロイの概念を覆す仕上がりに、戸賀さんも納得の一本です。
▲ ジャブスアルキヴィオ / GIORGIONE/M1-A5757 ¥39,600
こちらはジャブスアルキヴィオの人気“裾ゴムシャーリング”モデル「GIORGIONE」。ドレストラウザーズのシルエットをベースに、ウエスト両サイドにゴムシャーリング、裾にはゴムシャーリングをプラスしています。軽快感のあるデザインながら、上品さも兼ね備えたユーティリティな一本です。
「リブパン的なデザインのパンツを、ここまでドレス寄りに仕上げられるのはさすがだよね。クラシックなトラウザーズを作ってきたGBSと、進化系のジャブスアルキヴィオ、この二本柱だからこそできること。ジャケットに合うスポーティなパンツとしてはトップクラスだと思うよ。」
素材はウールカルゼ風の見え方ながら、実際は快適なジャージー素材。まさにエレガンスが共存した現代的なボトムズです。
「リブパン的なパンツって本来はカジュアルの代名詞。でもこれはむしろ大人がドレススタイルに取り入れるべき新しいパンツだと思うね。オンでもオフでも違和感なく穿けるし、出張や旅先にも一本持っていけば間違いなく重宝するんじゃないかな。」
▲ ジャブスアルキヴィオ / MASACCIO/M1-A5666 ¥37,400
最後にご紹介するのは、ブランドの鉄板モデルであり、定番モデルの「MASACCIO」。もはや説明するまでもありませんが、進化系パンツとしてスポーティかつエレガントで快適な穿き心地を叶えつつ、細身の美脚シルエットにステッチクリースを走らせた万能パンツのジャージー版は、今季間違いのない一本であることはいうまでもないでしょう。
「このモデルは多彩な素材展開があるけど、なかでも今季はやっぱりジャージー一択だね。この杢調のライトベージュは新色。ベージュってカジュアルパンツの定番だけど、ここまでエレガントに見えるのはMASACCIOの美脚シルエットならではだと思う。定番中の定番、ドレス顔ジャージーがベージュになると新鮮味が加わるし、これでまたMASACCIOがクローゼットに増えちゃうってわけだ(笑)。」
今季パンツを選ぶなら、やはりジャージー素材が最強。大人の装いに求められる快適さと上品さを両立できるのは、もはやジャージー以外にないのかもしれません。
【商品のお問い合わせ先】
FEN(エフイーエヌ)
TEL:03-3498-1642
Mail:info@fen.co.jp
giabsarchivio公式サイト: https://giabsarchivio.jp/
Photo : 鈴木泰之 / Text : 池田保行 (ゼロヨン) / Design : 中野慎一郎 / Produce : 大和一彦